プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 硬質クロムめっき代替めっき技術の開発
対象となる川下分野
川下企業における
ニーズの対応
有害物質(六価クロム)を使用しないめっき技術
上記ニーズに対する
具体的な数値
事業化状況 試作品完成     
対象としている素材
採択年度 平成21年

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯

 硬質クロムめっきは、印刷用ロールなどの各種ロール、自動車部品などのシリンダー、各種金型の表面に硬さを目的とした安価な表面処理として利用されている。
 しかし、硬質クロムめっきのめっき液にはヨーロッパにおける家電向けRoHS指令、自動車部品向けLEV指令などで規制有害物質である六価クロムが多量に使用されている。
 世界的に有害物資が規制され、使用量削減および使用停止が叫ばれており、大きな課題となっている。

研究開発のポイント

 六価クロムなどの有害物質を含まないめっき処理液により、これまでと同等以上の硬質なめっき皮膜が得られるめっき技術を開発することを目的とする。
 今回開発する新しいめっき技術は、日本カニゼン株式会社が保有する特許が基本技術になっており、この技術を実用化しようとするものである。
 硬質クロムめっきは、均一な膜厚のめっき皮膜が得られず、後加工で研削が必要になるなど、短納期対応、コスト削減が難しい。
 一方、装置部品などに利用されている無電解ニッケルめっきは、均一な膜厚のめっき皮膜を得ることができる特徴を有しているが、硬さについては、硬質クロムめっきの半分程度である。
 そこで、無電解ニッケルめっきをベースにし、硬さの向上を目的に世界初のニッケル、リン、コバルト、タングステンによる多元系無電解ニッケルめっき液を開発し実用化を図る。
 実用化を図るためには、多元系無電解ニッケルめっき液の安定性向上や合金組成成分、処理条件の最適化などに取り組む。
 本事業では、無電解ニッケルめっき皮膜に超硬材料で利用されるコバルトやタングステンを取り込むことで硬質クロムめっきと同等以上の硬質めっき皮膜を安価に得られるめっき技術システムを開発するものである。
 今回は、世界的に需要が増加しているビジネスフォーム向け印刷機で使用されるロールへの適用を試み、現在使われている硬質クロムめっきとの比較を行い、印刷ロールへの適用化を目指す。
 
① 無電解めっき液の開発
世界初の多元系無電解めっき液を開発する(ニッケル-リン合金めっき液+コバルト、タングステン)。
目標値:めっき皮膜の硬さHv800以上

② めっき条件の検討
従来の処理温度、pH、ニッケルイオンの管理にコバルトイオン、タングステンイオンの濃度管理を加えて最適めっき条件を検討する。
目標値:安定的なめっき皮膜の硬さHv750以上

③ 実証試験
小規模量産試験として、印刷用ロールにめっきを施して性能を確認する。
目標値:硬質クロムめっきと同等以上の性能

研究開発の具体的な成果

① 電解めっき液の開発
 無電解ニッケルめっき液をベースにコバルトイオン、タングステン酸イオンを添加した多元系無電解ニッケルめっき液で得られたニッケル-コバルト-タングステン-リン合金めっき皮膜は、一般的な無電解ニッケルめっき皮膜より硬い約Hv700の硬さが得られた。
 

② めっき条件の検討
 今回のめっき条件、液温、pH変化の範囲では、めっき皮膜の硬さの差が殆どなかった。
 また、連続的にめっきを行い、めっき液を2ターン以上劣化させてもめっき出来ることが判明し、その硬さについても新液時と殆ど変らなかった。
 

③ 証試験
 多元系無電解ニッケルめっき設備を用いて印刷機用ロールにめっきを厚付けで行った結果、約60μmのめっき皮膜を付けることが出来た。
 硬度は約Hv700程度であった。
 クロームメッキと比較して、硬度は、不足しているが研磨しろが少なくて済むという優位性があった。
 実際の印刷機への導入テストを行った結果、印刷、耐食性については、評価試験条件の範囲において問題はなかった。
 

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等

eExpo

https://eexpo.jp/companies/2000195833

J-GoodTech

事業化への取り組み

知財・広報活動
今後の見通し
当初の目標を踏まえた上での達成度や新たな課題

研究開発の体制

事業管理機関 公益財団法人あきた企業活性化センター
法認定事業者 秋田化学工業株式会社
研究実施機関 秋田化学工業株式会社
日本カニゼン株式会社

PRコメント

事業の参考となる資料

成果報告書概要版 成果報告書(硬質クロムめっき代替めっき技術の開発)

企業情報

社名 秋田化学工業株式会社
所在地 秋田県にかほ市平沢字井戸尻81
電話番号 0184-37-3166
業種
事業内容
URL http://www.akita-kagaku.co.jp/
本プロジェクトに関する問い合わせ先部署名・担当者名 常務取締役 丹野 恭行

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