秋田県 樺細工

秋田県 樺細工

産地

秋田県 仙北市

歴史

 樺細工の産地旧角館町は、秋田県の中央、仙北平野の北部に位置し、清流玉川と桧木内川に挟まれた城下町としての藩政時代はもとより明治以降においても政治経済の中心地であった。
 角館の樺細工は、天明年間(1771〜1788年)俸禄だけではとても生きられなかった下級武士の手内職として始められた。天明の頃は、大凶作、飢鐘の時代でもあり、藩を挙げて殖産興業に励む経済力もなく、元手のかからない自生する近在の山桜の樹皮を剥いで細々とつくられていた時代であった。
 角館の樺細工は、こうした下級武士の困窮に育まれたと言っても過言ではない。
 その後、紆余曲折の時を経て現在従事者約120名、年間生産額9.5億円、角館の基幹産業に成長してきた。

特徴

 樺細工は、世界でも珍しい山桜の樹皮を木地の表面に張ったもの又は積層状に貼り重ねた樹皮を彫刻したもので、独特な技法により山桜の樹皮の特有な美しさを表現した製品です。
 樹皮の種類には、あめ皮、ちらし皮、ひび皮など10種類以上あり、用途により使い分けられ、仕上げられた作品には、同一のものはありません。
 実用的な堅牢さと渋い野趣ある味わいを持ち、強靱で防湿性に優れ、長年の使用とともに独特の光沢が増してきます。

産地PR・最近の取り組み、課題など

 樺細工の材料となる樹皮は山桜と称するもので「ヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラ」の樹皮を使用している。
樺細工が、この地に誕生して220年以上経過した現在、秋田県内の山桜の樹皮は殆ど採取されたといってよい。
年間の使用量は30トン、金額にして約4千万円に達する。
現状は岩手県、青森県、福島県、宮城県産の樹皮が供給の大半となり、伝統的工芸品樺細工の存続に大きなウエイトを占めている。
 これまで、国、秋田県の支援をうけ原材料確保「山桜植栽事業」に取り組み、良質の樹皮を期待しながら試行錯誤を続けている。
 角館は、桜の名所として全国的に知られ、毎年80万人程の観光客が訪れる。そんな折、樺細工に触れて親しんでもらいたいと願っています。

指定年月日

昭和51年2月26日