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東北経済産業局 年頭所感

東北経済産業局長田川 和幸 東北経済産業局長 田川 和幸


平成29年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。


さて、我が国経済は、個人消費に力強さが欠け、企業収益は改善に足踏みがみられるものの、生産に持ち直しの動きや雇用情勢の改善、雇用者所得の増加が続いており、総じて緩やかな回復基調にあります。また、東北地域においても復興需要の下支えのもとで同様の動きとなっており、緩やかな持ち直し傾向が続いています。

政府としては、着実に成果が生まれているアベノミクスを一層加速させ、デフレからの完全な脱却と持続的な経済成長の実現を目指す「未来への投資」を進めております。

東北経済産業局では、昨年6月に、「東北経済産業局中期政策(2016年度〜2018年度)」を策定しました。多様化・複雑化する地域の課題に対応し、東北地域の持続的発展を実現するため、この中期政策の柱となる次の5つの重点分野について取り組んでまいります。


第一に、復興の加速と自立的発展への道筋づくりを推進します。

東日本大震災から約5年10ヶ月が経過し、関係者のたゆまぬ努力によって、被災地域の復旧・復興は進展してきております。この復興のさらなる加速化のためには、津波被災地域の基幹産業である水産加工業等の一層の業績回復や交流人口の拡大が必要です。このような中、昨年3月に「三陸地域水産加工業等振興推進協議会」を設置しました。本協議会では、三陸ブランドの価値向上に向けたビジョンの検討や広域連携による海外展開の取組等を推進してまいります。また、交流人口の拡大や風評被害の払拭に向けた復興ツーリズムの推進にも引き続き取り組んでまいります。

これまでの被災中小企業グループの復旧事業支援や、津波・原子力災害被災地域への企業立地支援等も継続して推進し地域経済の再生を支援するとともに、イノベーション・コースト構想等を通じて福島県浜通りの再生に取り組んでまいります。

昨年の台風10号による被害の復旧についても、平成28年度2次補正予算事業等を通じ支援してまいります。


第二に、ものづくり・情報技術を活かした産業の高度化を推進します。

IoTやロボット等の革新技術を活用する第4次産業革命の実現に向けては、有望な成長市場の創出を図ることが重要となっております。IoTプロジェクト創出に向けた「地方版IoT推進ラボ」の選定や、地域課題の解決に向けたロボット導入促進のための「ローカルロボティクス」の推進などにより、地域におけるIoT等の活用促進に取り組みます。

また、次世代自動車、医療機器、航空機、次世代エレクトロニクス等の分野を支える中核企業に対するネットワーク形成支援やハンズオン支援を行い、成長産業領域の更なる伸張に取り組んでまいります。


第三に、世界をも惹きつける地域資源の戦略的活用を推進します。

東北地域の地域資源を世界に通用する地域ブランドとして創出・育成するため、「ふるさと名物応援宣言」の推進や「地域資源」「農商工連携」の各種事業により支援してまいります。

また、昨年実施した東北六魂祭・東京新虎まつりや東北酒蔵街道などの東北一体となったプロジェクト支援を通じて、引き続き地域資源の活用による交流人口の拡大や観光需要の獲得につなげてまいります。あわせて、海外市場獲得を目指す中堅・中小企業の支援のため、昨年設立された新輸出大国コンソーシアム等、支援機関ネットワークによるハンズオン支援体制の強化を図ります。


第四に、企業やひとの活躍を支える環境づくりを推進します。

東北地域においては、特に東日本大震災の復興需要や地域中小企業の認知度不足も相まって、人手不足が喫緊の課題です。このため、企業へのハンズオン支援強化、UIJターンの促進など、東北に人を呼び込み、中長期的な人材環流を実現するための仕組みづくりに取り組んでまいります。

また、中小企業の「稼ぐ力」の強化を図ることも重要な課題です。働き方改革の実現、賃上げのための環境整備、下請取引の条件改善にも取り組み、生産性向上・価値向上に向けた中小企業等経営強化法に基づく支援や、企業のライフステージに応じた支援策として、事業再生及び事業承継への支援をより一層推進するとともに、昨年当局が策定した「東北地域金融機関との連携推進プログラム(2016−2018)」をもとに金融機関との一層の連携強化を図り、支援体制の整備を進めてまいります。

こうした「ひと」や「企業」が活躍する魅力あるまちづくりの取組を支援するため、空き店舗のリノベーションなど、まちの新陳代謝を促進するほか、商店街等における新たな商品・サービスの創出に向けた人材育成や専門家派遣を実施してまいります。

経済活動の基本となる消費者の安心安全のため、商取引の適正化や製品の安全確保にも引き続き努めてまいります。


第五に、安定的なエネルギー環境基盤の確立を推進します。

一昨年、当省が策定した「長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)」で示した2030年度のエネルギー需給構造のあるべき姿の実現に向け、省エネの推進に取り組むとともに、再エネの導入等によりバランスの取れたエネルギー供給の実現を目指します。

特に、本年は4月に2つの大きな制度変更が予定されています。一つはガスの小売全面自由化です。昨年4月の電力小売全面自由化に続き、皆様のエネルギーの選択の幅がさらに広がります。当局としては、消費者トラブルの未然防止や健全な競争が促されるよう、適切な監視等についても引き続き行ってまいります。

もう一つは再生可能エネルギー固定価格買取制度の見直しです。これまで太陽光に偏りがちだった再エネの各電源間でのバランスをとるとともに、国民負担の抑制を図ってまいります。

また、原子力発電所等の電源立地地域における地域資源を活用した自律的な地域振興への支援、陸上自衛隊と連携した災害時の石油輸送支援訓練を引き続き行うとともに、将来の水素社会の実現に向けて各地で設置計画が進められている商用水素ステーション等への支援も着実に取り組んでまいります。

環境分野においても、環境への負荷をできる限り低減した取組を推進し、新たなビジネスの創出、持続可能な社会の実現を目指します。


当局の中期政策では、2020年に目指すべき東北地域の姿として「2020年の将来像」を掲げ、多くの人で賑わい、活気にあふれる東北地域を目指しております。その将来像の実現に向けて、これらの施策が東北地域に幅広く浸透するよう、職員一丸となって取り組んでまいります。

本年が皆様にとって飛躍の年となりますよう祈念いたしますとともに、経済産業行政への一層の御理解と御支援をお願いいたしまして、新年の御挨拶といたします。

平成29年1月 東北経済産業局長 田川 和幸

このページに関するお問い合わせ先
東北経済産業局 総務企画部 総務課
TEL:022-221-4856
FAX:022-261-7390