令和8年 年頭所感
東北経済産業局長 佐竹 佳典
令和8年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
昨年は、岩手県大船渡市での林野火災や度重なる豪雨、更に青森県東方沖を震源とする地震をはじめ、多くの自然災害が発生した一年でした。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
政府では、「強い経済」を実現するため、17の戦略分野を柱とする「日本成長戦略」の議論が始まりました。さらに、「地域未来戦略」においては、世界をリードする成長分野の「クラスター」、地域発の「クラスター」を全国各地に形成して、地方から日本を成長軌道に押し上げていく方針が示されたところです。
日本の経済は、成長に向けた投資拡大と生産性向上による「成長型経済」に移行できるかの分岐点にあると言われています。東北地域では、地域の経済を牽引してきた半導体産業の大規模な投資が進んでいるほか、モビリティ産業では、自動車産業に加え、スタートアップの航空・宇宙関連産業への参入といった動きがあります。また、潜在力を有する風力や地熱発電等の再生可能エネルギーを含めたエネルギー産業も更なる成長の可能性があります。東北経済産業局としては、こうした財産を次の世代に繋げる原動力とするために、産業界に関係する全ての皆様とともに、一層取り組んでまいりたいと考えています。
成長型経済への移行においては、成長志向の企業や中堅企業の活躍にも注目しています。昨年、経済産業省では、中小企業が飛躍的な成長を計画し、それを発信いただく「100億宣言」を開始しましたが、東北管内の宣言企業数は既に100社を超えました。地域における新たな付加価値や良質な雇用の創出が期待されるものであり、大変心強く感じております。
また、地域の成長のためには、物価上昇を上回る賃上げの実現が欠かせません。地域経済を支える中小企業・小規模事業者が、生産性を高めて、その原資を獲得できることが重要です。企業の成長や生産性の向上により「稼ぐ力」を高め、「強い中小企業」を目指して経営を行っている中小企業を全力で応援します。
昨年から続く最重要施策の1つは、価格転嫁対策です。本年1月1日中小受託取引適正化法・受託中小企業振興法が施行となります。発注者・受託者双方が適切な利益を得て、サプライチェーン全体で付加価値向上を目指す構造的な価格転嫁の実現を後押ししてまいります。
東北地域は、資源・エネルギーの安定的な供給の点でも日本の重要な役割を果たします。風力や地熱発電等の導入ポテンシャルの高い地域であり、他地域にはない原子力関連施設等が立地しています。こうした脱炭素電源の確保に向けて、地域における理解の広がり、その先にある地域との共生を実現するため、初心を忘れることなく取組を進めます。
本年3月11日には、東日本大震災から15年を迎えます。令和8年度からの「第3期復興・創生期間」では、原子力災害被災地域の本格的な復興・再生とともに、地震・津波被災地域の中長期的に必要な課題に取り組むことが柱となっています。東北経済産業局は、被災地の生活基盤である産業復興の観点からも、政府機関の一員として、しっかりと取り組んでまいります。
本年も、職員一同、「『共感』・『協奏』・『変革』 ともにつくる東北。」の組織理念を常に意識し、皆様の御指導を頂きながら、より一層の尽力を果たしてまいる所存です。経済産業行政への御理解と御協力をお願いするとともに、本年の東北地域の発展を祈念して、新年の御挨拶とさせていただきます。
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東北経済産業局
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