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【秋田県】 比内地鶏

【秋田県】 比内地鶏

国の天然記念物「比内鶏」をベースに育種選抜と交配によって作られた鶏です。ストレスフリーで飼育されているので、上質な食用肉になります。

登録情報

比内地鶏 商標登録第5052844号

権利者

かづの農業協同組合

あきた北農業協同組合

秋田やまもと農業協同組合

あきた白神農業協同組合

秋田たかのす農業協同組合(※)

※2019年、あきた北央農業協同組合と鷹巣町農業協同組合が合併し、秋田たかのす農業協同組合になりました。

商品の区分並びに指定商品

29類:秋田比内鶏(オス)とロード種(メス)を掛け合わせ、秋田県比内地方で生産した食用鶏肉

出願日

2006年4月1日

登録日

2007年6月8日

連絡先

秋田たかのす農業協同組合

住所:北秋田市大町3番10号

電話:0186-62-3700(各課共通)

秋田たかのす農業協同組合ホームページ

商品の紹介

比内地鶏の主な産地

薩摩地鶏、名古屋コーチンと並ぶ日本三大地鶏のひとつとして知られる比内地鶏ですが、「ひない」とは、秋田北部地区一帯を指した地名です。 自然あふれる広々とした大地で平飼い、放し飼いで150日以上かけてじっくりと育てられます。

国の天然記念物から育種選抜

この辺りで古くから飼育されていた地鶏は、「比内鶏」と呼ばれていました。脂肪が比較的少なく、淡泊で美味なことから、藩政時代には年貢として納められていたほどでした。戦国時代には、 加賀・前田利家の妻「まつ」が、比内地方から地鶏を三羽譲り受けて飼育したというエピソードも残っています。
「比内鶏」は純粋な日本地鶏でもあり、学術的にも価値が高く、昭和17年には国の天然記念物に指定されました。そこで、比内鶏を育種選抜して作出した雄とロード種の雌を交配して「比内地鶏」が 生まれました。食肉用として弾力があって味が良いため、様々な料理に使われています。

豊かな自然の中、ストレスフリーで育つ

「比内地鶏」の特性から、狭い鶏舎やケージ飼いではストレスにより肉質が悪くなるため、28日齢以降は「平飼い」か「放し飼い」で広い環境の中で野鳥に近い 形で伸び伸びと育てます。また、雌はふ化日から150日間以上、雄は100日間以上飼育することが決められています。生産者にはトレーサビリティが義務付けられ、 専門の指導員が指導・監視し、均質の「比内地鶏」生産に取り組んでいます。
平成13年度には一連の「比内地鶏」事業が認められ、中央畜産会主催の畜産対象の最優秀賞を受賞。また、県内においては秋田県比内地鶏ブランド認証を素雛生産者・比内地鶏生産者・ 食鳥処理業者・食肉処理業者・加工食品製造業者が取得し、さらに、あきた北央加工部の施設が「あきたの食ホップ・ステップ・ハサップの認証」(秋田県版HACCP認証制度)を取得しました。

「比内地鶏」ブランド化の軌跡

「比内地鶏」とは異なる育て方をしていながら類似名称で出回る鶏肉を排除し、ブランドを守り、価値を高めるため地域団体商標を出願。平成19年、 県内では「秋田由利牛」に次ぐ登録を得ました。
「比内地鶏」は肉製品の他、鶏ガラスープをはじめ各種加工品を製造・販売しています。従来、きりたんぽ需要期に合わせた県内出荷が中心でしたが、首都圏をターゲットに、 JA職員がスーパー等を個別に訪問してまわり、困難な販路開拓に取り組みました。
スーパー、飲食点店等取扱店舗は630を数えています(2017年2月現在))。また、宅配等を利用する顧客も年間2万人を超える数に増えています。「比内地鶏」の飼養羽数も年々増加し、 これに伴い加工施設も拡充が図られ、新たな雇用が生まれるなど、地域経済にも貢献しています。

バラエティに富む「比内地鶏」料理を味わう

秋田県公認のポータルサイト「比内地鶏ネット」で、取扱店や取り寄せできる事業者などを紹介しています。このサイトでは女子栄養大学が開発した料理のレシピも 紹介しており、「比内地鶏」の魅力を余すことなく紹介しています。また、東北及び首都圏でフランチャイズ展開している「比内地鶏」料理の専門店、JAや大手の 通販サイトなどでも取り扱っています。焼き鳥、きりたんぽ鍋、親子丼といった定番料理だけではなく、いろいろな料理で「比内地鶏」を是非御賞味ください。

秋田県公式WEBサイト「比内地鶏ネット」

 

文章引用:2017年2月発行 東北経済産業局知的財産室編「きらり!TOHOKU 地域ブランドコレクション」