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【秋田県】三関せり(みつせきせり)

【秋田県】三関せり

山々から湧き出る伏流水を利用した地域の伝統野菜です。細く長く伸びた根まで食べられるせりは地元で愛され続けてきました。

登録情報

三関せり 商標登録第5665640号

権利者

こまち農業協同組合

商品の区分並びに指定商品

31類:秋田県湯沢市三関地区および三関周辺地域で栽培されたせり

出願日

2013年2月26日

登録日

2014年4月25日

連絡先

こまち農業協同組合 湯沢営農センター
(三関せり出荷組合)

住所:湯沢市佐竹町9-39

電話:0183-73-3131

こまち農業協同組合ホームページ

商品の紹介

三関地区のせり栽培は江戸時代から

湯沢市三関地区は、明治22年に関口村、上関村、下関村の三つの地域で三関村として発足した旧町村です。三関地区のせり栽培は江戸時代から始まったとも言われています。深みのある緑の 大きな葉と茎は、シャキシャキした食感で、真白で長く伸びた根までおいしく食べることができます。

山から湧き出る伏流水を利用したせり栽培

当地区の東側には、東鳥海山に山々が連なり、扇状地が雄物川に向かって広がっています。三関地域の農家は、古くより山々から湧き出る伏流水を利用してせりを栽培してきました。昭和30年代の 記録によると、集落ごとに系統が異なるせりが栽培されていたようです。茎色も青緑系統と赤紫系統があり、その草丈も倍以上違うものがありましたが、その後、品質、収穫両面から系統選抜が行われ、 昭和40年代には「改良三関」という品種で統一されるようになり、現在に至っています。
本格的な収穫は10月頃から始まり厳寒期を通して3月頃まで続きます。特にハウス栽培は、豪雪の中での収穫になる上、収穫したせりを集落で湧き出る伏流水で何度も何度も洗い、土や砂を落とすので、 寒い冬場には大変厳しい作業になっています。

「三関せり」ブランド化の軌跡

産地では平成6年頃からハウス栽培が始まり、秋から春まで長期にわたる出荷が可能となりました。せりは鮮度が落ちるのが早いので、枯れ葉を出さないように消費者に届く3日後のせりの姿を考え、 調製作業に細心の注意を払うなど、品質管理を徹底させてブランド化に取り組んできました。冬場の鍋料理への需要にも対応していることで、市場では上々の評判です。
さらに、他産地との差別化や生産組合の結束を一層図るねらいで地域団体商標の出願を行い、平成26年に登録になりました。商標登録後は、ポスターや出荷資材に商標登録番号を記載しており、 販売面でも効果が上がっています。そうした取組が評価され、平成27年には「三関せり出荷組合」がふるさと秋田農林水産大賞を受賞しました。近年は、県内外問わずさらに引き合いが強くなっており、 組合では安定供給に努力しています。

「三関せり」を丸ごと食べる醍醐味

三関せりは、芋の子汁やきりたんぽ鍋をはじめ、おひたしでも美味しく食べられます。最近は、せりを秋田県産の豚肉と一緒にしゃぶしゃぶで食べる「せりしゃぶ」を提供する 飲食店も人気です。ちなみに湯沢地域の伝統料理は「せり焼き」です。
また、購入を希望される場合は、湯沢周辺の産直センターやネットの産直サイトなどでも入手可能です。丸ごと食べられる「三関せり」の醍醐味を堪能ください。

こまち農業協同組合ホームページ

 

文章引用:2017年2月発行 東北経済産業局知的財産室編「きらり!TOHOKU 地域ブランドコレクション」