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【秋田県】大館曲げわっぱ

【秋田県】大館曲げわっぱ

秋田の豊富な森林資源を利用して、誰からも愛される機能性の高い工芸品を生み出しました。現在では斬新なデザインも注目されています。

登録情報

大館曲げわっぱ 商標登録第5591586号

権利者

大館曲げわっぱ協同組合

商品の区分並びに指定商品

21類:秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施した重箱、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施したべんとう箱、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施した茶筒、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施した菓子器、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施した盆、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施したおひつ、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施した酒器、
秋田県大館市に由来する製法により秋田県大館市で曲げ加工を施した花器

出願日

2012年7月18日

登録日

2013年6月21日

連絡先

大館曲げわっぱ協同組合

住所:大館市字大町29-1

電話:0186-49-5221

大館曲げわっぱ協同組合ホームページ

商品の紹介

実用性と現代風がミックス

「大館曲げわっぱ」は、大館市内で伝統的な製法で製作された重箱、弁当箱、茶筒、菓子器、お盆、おひつ、酒器、花器に限られています。弾力性に富み、美しい木目を特徴とする 天然秋田杉を薄く剥いで、熱湯につけて柔らかくして曲げ、加工を施し、山桜の皮で縫い止めをして作ります。実用性と現代風がミックスされたデザインに改めて人気が出てきています。

豊富な秋田杉を活用した副業から

「曲げわっぱ」の一番古いものは、平安時代の遺跡から発見されたものですが、産業として発展したのは、江戸時代初期からでした。1602年、常陸(茨城県)から秋田へ減禄移封された戦国大名・佐竹氏は、 領民の窮乏状態をみて、領内の豊富な秋田杉を利用するアイデアを思いつきます。農民に年貢米の供出の代わりとして、山から城下まで原木を運搬させ、下級武士たちに命じ、副業として「曲げわっぱ」の 製作を奨励しました。
原木から製品が完成するまでに、数十種の工程を経るため、最低でも1年以上、板材にした後自然乾燥だけでも半年かかるという手間暇のかかる技術ですが、職人たちが技法を受け継ぎ、現在に至っています。

誰からも愛される機能性とデザイン

「曲げわっぱ」のおひつや弁当箱は、秋田杉の香りと抗菌効果(痛みにくく、ご飯を詰めてから常温で一昼夜も傷まずもつほど)に加え、木がご飯の水分をほどよく吸収することで、美味しいご飯が 食べられると評判です。まさに実用性と良いデザインを兼ね備えた一生使える工芸品として、若者や女性を中心に人気になっています。
また、弁当箱に限らず、他の製品も老若男女、和洋を問わないユニバーサルデザインとして人気を博しています。明るく優美な木肌と整った木目、その優しくシンプルな自然の素材は現代感覚にもマッチ していることから、広く受け入れられています。
しかし、近年、天然秋田杉の減少が著しいことから、平成25年以降は、伐採が禁止されています。現在、秋田県立大学の協力を得て、植林した杉による「大館曲げわっぱ」の共同研究を進め、伝統工芸品を残す努力をしています。

「大館曲げわっぱ」ブランド化の軌跡

昭和55年に伝統工芸品に指定され、好調な売れ行きを見せていましたが、昭和60年以降になると、プラスチック製品の台頭と生活様式の変化により需要が低迷しました。そのため新商品開発が 盛んになり、「曲げわっぱ」にウレタン樹脂塗装を施す工夫などを行いました。
しかし、その後、本物志向への回帰と関心の高まりから「曲げわっぱ」が持つ機能性とデザインの高さを求める消費者ニーズが高まってきました。こうした中、あきた県企業活性化センターの支援のもと、 地域団体商標を出願しました(平成25年登録)。
現在、認定された15名の「伝統工芸士」が従事し、若手デザイナーとコラボした新しい感覚で製作されたぐい飲みや徳利、カップ、一輪挿し、女性向けの弁当箱などがグッドデザイン賞などを受賞するなど、 古き良き伝統を活かしつつ、これまでとは違う新しいデザインを大胆に取り入れた製品が生み出されています。

曲げわっぱの購入先

曲げわっぱは、大館市の専門店で購入可能です。詳しくは、大館曲げわっぱ協同組合のサイトを御覧ください。

大館曲げわっぱ協同組合ホームページ

 

文章引用:2017年2月発行 東北経済産業局知的財産室編「きらり!TOHOKU 地域ブランドコレクション」