【秋田県】三梨牛(みつなしぎゅう)

知る人ぞ知る秋田の高級和牛肉。出荷数が少ないため、なかなか県外に出ることがない幻の牛肉です。
登録情報
三梨牛 商標登録第5527577号
権利者
こまち農業協同組合
商品の区分並びに指定商品
29類:秋田県湯沢市三梨町産の牛肉
出願日
2008年10月17日
登録日
2012年10月12日
連絡先
こまち農業協同組合 園芸畜産課
住所:湯沢市北荒町5番8号
電話:0183-78-2255
商品の紹介
抜群のおいしさを誇る逸品
三梨牛の始まりは昭和26年に島根県から種母牛を導入したことに遡ります。農業の機械化とともに役牛の役目を終えた和牛が稲作との複合経営として一躍を担うこととなりました。
湯沢市三梨町の豊かな自然と地元産の良質な飼料に加え、高い肥育技術によりゆっくり時間をかけ、丹精込めて育てられた高級牛肉として認められた三梨牛は肉質も柔らかく、抜群の美味しさを誇る逸品です。
ほとんど県外に出ない希少な高級和牛
三梨牛は、黒毛和種で、生後月齢30か月以上、肥育期間20か月以上、指定配合飼料の給餌などの厳しい条件をクリアし、公益財団法人日本食肉格付協会枝肉取引規格の「A-4」、「B-4」
等級以上に格付評価されたものだけが認定されます。
飼料は独自の「三梨配合」を用い、飼育用の水は栗駒山系の湧水を利用しています。飼育環境を最高の状態に保つため、生産者の妥協を許さない姿勢が高いクオリティを守り続ける砦となっています。
しかし、2017年2月現在、肥育農家はわずか7軒となっており、年間200頭しか生産されない希少な黒毛和牛になっています。そのため生産された肉は、ほとんど県内で消費され、県外に出回ることが少ない幻の高級牛肉となっています。
「三梨牛」ブランド化の軌跡
子牛は、高品質の牛肉を作り上げるため、はじめの4か月間は良質な乾燥牧草など?使用して、腹作りや骨格作りに専念します。その後、地元産の良質な稲わら、乾牧草などを組合せ、筋肉やサシを
入れ約16か月間かけて肥育します。ストレス回避のため1頭から2頭飼いで、肥育マニュアルを遵守し、牛の状態や体調に注意しながら三梨牛のブランドに恥じない、高位安定した肉質を守る努力をしています。
三梨牛は、昭和41年には横浜食肉市場ですでに銘柄認定を受けていましたが、県内でも一目置かれている伝統ある牛肉であることを踏まえつつ、商標登録によって地域ブランドを確立しようという考えのもと、
平成20年に地域団体商標の出願をしました。
近年、生産者と消費者双方の顔が見える関係を築くことにより、全国的に知名度を上げようと、県内外のイベントに出展することも多くなってきました。
「三梨牛」はリーズナブルに味わえる現地で
三梨牛は生産量が少ないため、食べられるところも限られています。しかし、三梨牛の生産者自らが「美味しい牛肉を食べてもらいたい」として、地元の湯沢市で焼き肉店を始める方も現れ、 リーズナブルな値段で高品質な牛肉が食べられると、市民や観光客の間で評判になっています。メニューも幅広い牛肉料理が充実しており、現地を訪れた際には是非足を運んでいただきたい店舗のひとつです。 また、御当地バーガーとして地元のホテルで提供されている「湯沢バーガー」のパティには三梨牛が利用されています。こちらも味わっていただきたい一品です。
 
文章引用:2017年2月発行 東北経済産業局知的財産室編「きらり!TOHOKU 地域ブランドコレクション」