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【青森県】風間浦鮟鱇(かざまうらあんこう)

【青森県】風間浦鮟鱇

生きたまま水揚げされるため、刺身で食べられる数少ないあんこうとして有名です。

登録情報

風間浦鮟鱇 商標登録第5699337号

権利者

下風呂漁業協同組合
(青森県下北郡風間浦村大字下風呂字下風呂127番地)

易国間漁業協同組合
(青森県下北郡風間浦村大字易国間字新町46番地)

蛇浦漁業協同組合
(青森県下北郡風間浦村大字蛇浦字蛇浦96番地)

商品の区分並びに指定商品

29類:青森県下北半島風間浦沖で延縄漁又は刺し網漁により漁獲されるあんこう(生きているものを除く。)

出願日

2013年3月26日

登録日

2014年9月5日

連絡先

ゆかい村風間浦鮟鱇ブランド戦略会議

風間浦村役場 産業建設課

住所:青森県下北郡風間浦大字易国間字大川目28-5

電話:0175-35-2111(代表)

「下北ゆかい村」ホームページ

商品の紹介

空釣り漁法によるあんこう漁

風間浦でのあんこう漁は約100年前から始まったといわれます。餌を付けず、引っかけて釣り上げる「空釣り」という珍しい延縄漁と刺し網漁を主流とした漁法によって、 全国でも珍しく「生きたまま」水揚げされるあんこうです。新鮮なあんこうは、刺身で食べることができるほどで、全国のグルメから注目されています。
「空釣り」と言われる漁法は、明治期に北陸地方の漁師がこの地を訪れた際、「このあたりの漁場は魚をたくさん引っかけるコトができるのでヒラメの空釣りができるのではないか?」と考え、 試してみたところ、あんこうがたくさん獲れたため、今のような延縄漁がはじまったとされています。地元の漁師は海底の地形を把握し、針が岩場などに引っかからないように100本くらいを 30分程度落とします。そして、潮の流れで移動した仕掛けにあんこうが引っかかった頃合いで危機上げます。あんこうは自ら餌に積極的に喰いつく修正がないことから、餌でおびき寄せるのではなく、 引っかけて獲る漁法なのです。

資源を保護するための配慮

風間浦付近の海底は急傾斜となっており、港を出て2~3キロメートル程度で水深が70~80メートルになり、あんこうが生息しやすい地形になっています。また、活きたまま水揚げする上で、 漁場が近いという大きなポイントを持っています。風間浦村で水揚げされるあんこうは「きあんこう」という種類で、通常の黒褐色のあんこうと異なり、体色が黄褐色で口内の斑点がなく、大型に 育ちます(大きいものでは30キログラム以上)。いわゆる「あん肝」は脂が上質な「きあんこう」の方が美味しいといわれます。
風間浦では2キログラムに満たない未成魚のあんこうは、生態調査と資源保護の観点からタグ(標識)を付けて放流します。より大型で味の良いアンコウを消費者に提供するために地域で独自に 定めて実施している取組です。アンコウの移動範囲は比較的狭いため、放流されたものは大きく育った後に再び水揚げされます。

「風間浦鮟鱇」ブランド化の軌跡

風間浦村では、活あんこうをより多くの人に知ってもらうため、平成22年に「ゆかい村鮟鱇ブランド化戦略会議」を設立しました。このブランド課戦略会議では、下風呂漁港に特設会場を設け、 「風間浦鮟鱇感謝祭」を毎年開催。冬季間に温泉とセットで味わっていただく「下風呂温泉郷風間浦鮟鱇まつり」を開催しています。
さらに、風間浦鮟鱇のブランド基準を設け、「全重量5キログラム以上」「生存したまま水揚げされたもの」「12月から3月に水揚げされたもの」「胃内容物を取り除いたもの」となっています。
こうした村を挙げた活動に加えて、平成26年にあんこうとしては初の地域団体商標に登録されました。これには、活きたままのあんこうを水揚げする珍しい土地に付加価値をつける狙いがありました。 今ではキロあたり単価が倍近くまで上がっています。

絶品あんこうを味わう

風間浦鮟鱇は刺身で食べることができることから、首都圏にも需要があります。さらに、活締めなどの処理技術によって、全国の高級百貨店や老舗あんこう料理店との取引が可能になりました。 ちなみに活締めの技術は、東京・神田の老舗あんこう料理店「いせ源」の指導によるものです。
また、下風呂温泉郷風間浦鮟鱇まつりの期間中(12月から3月)は地元の提供店で気軽に食べることができます。定番のあんこう鍋や唐揚げだけでなく、刺身や寿司でも味わうことができますので、 公式サイトで御確認ください。新鮮なあんこう料理を手軽に味わうことができるのは、風間浦鮟鱇まつりに訪れた人だけの特権だと言えるでしょう。

風間浦鮟鱇公式サイト

 

文章引用:2017年2月発行 東北経済産業局知的財産室編「きらり!TOHOKU 地域ブランドコレクション」

地域ブランド総選挙に参加

東北地域ブランド総選挙

2019年に特許庁及び東北経済産業局主催で開催された「東北地域ブランド総選挙」に、青森公立大学の学生と風間浦鮟鱇ブランド戦略会議が組んだ「風間浦鮟鱇の魅力つたえ隊」が参加しました。 風間浦鮟鱇の魅力を学生が取材し、Instagramに投稿。投稿内容と取材により作成したビジネスプラン、決勝戦でのプレゼンテーションが評価されて審査委員賞を受賞しました。

「東北地域ブランド総選挙」を開催しました(特許庁ホームページ)

全国地域ブランド総選挙

2020年に特許庁及び各経済産業局・沖縄総合事務局主催で開催された「全国地域ブランド総選挙」に、青森公立大学の学生と風間浦鮟鱇ブランド戦略会議が組んだ「チーム風間浦鮟鱇」が参加しました。 コロナ禍で対面での取材が難しい中、風間浦鮟鱇の魅力をInstagramと動画でPR。全国から参加した15チームの中から、決勝進出8チームに選ばれ、審査員特別賞を受賞しました。

全国地域ブランド総選挙について(特許庁ホームページ)