【青森県】たっこにんにく

にんにくを柱とした町づくりで、世界的なにんにくの情報発信基地になっています。
登録情報
たっこにんにく 商標登録第5002091号
権利者
八戸農業協同組合
商品の区分並びに指定商品
31類:青森県田子町産のにんにく
出願日
2006年4月1日
登録日
2006年11月10日
連絡先
住所:青森県八戸市大字尻内町字内矢沢2-5
電話:0178-70-7711(代表)
 
住所:青森県三戸郡田子町田子字七日市15-1
電話:0179-20-7711
商品の紹介
土づくりから大玉のにんにく産地へ
青森県の県南部に位置する田子町は、人口5800人足らずの小さな町です。町の面積の大部分を山地が占める自然豊かな農村です。ここでにんにく栽培が始まったのは昭和37年でした。 田子町は畑作物には不向きな土地でしたが、畜産が盛んなこともあり、堆肥を利用した土作りに取り組み、大玉のにんにく生産を進めました。
幾度の危機を乗り越えて産地を守る
田子町では優良系統の選抜を続けながら順調に生産・販売量を伸ばしてきましたが、平成5年頃には中国産輸入品の急増による危機に見舞われました。生産者は生き残りをかけて、
選別基準の厳格化、規格の統一化、産地での包装作業などの差別化を図り、産地を守り抜きました。
にんにくは1年に1回しか収穫できず、10月上旬の植付けから翌年6月下旬の収穫まで約8か月もかかります。その間、手間を惜しまない生産者のきめ細やかな栽培管理が品質の維持・向上に貢献しています。
にんにくは収穫直後から20日間程度、ボイラーで強制乾燥し、その後、空気中の酸素濃度を調節できるにんにく専用のCA冷蔵庫にて保管されます。これにより萌芽が抑制され、高品質のにんにくを長期間
出荷することができます。
「たっこにんにく」ブランド化の軌跡
国産にんにくの価格が低下する中でも、田子町のにんにくは高値で販売されていたことから、市場にまがい物が出回るようになりました。また、農協以外の流通業者等が参入したことから
危機感も感じるようになりました。
そこで、品質勝負のにんにく作りをする以上は、徹底したブランド管理の必要性があるとの考えから、加工流通業者や生産農家等を中心に「たっこにんいくをもりあげる会」を発足させました。
こうして関係者の意識を高め、産地としての評価を下げないために、平成18年に地域団体商標の登録を受け、ブランド管理の土台を整えました。
栽培基準や出荷規格等は農協、生産部会が一体となって決定しています。また、収穫後のにんにくは生産者が選別したものを更に農協で一個ごとに点検、包装を徹底しています。出荷の際には
そのすべてに農協名、連絡先が分かるように表記し、一個のにんにくに対しても責任を持つ体制になっています。こうして関係機関が一体となってブランドを守っています。
にんにくの情報発信基地「田子町ガーリックセンター」
たっこにんにくは通年出荷されています。もし、現地を訪れた際に、商品を購入したり料理を味わいたい場合は、にんにくに関する情報発信基地と物産館的な役割を担っている「田子町ガーリックセンター」を 訪問されることをお勧めします。ここには、レストランも併設されており、にんにくのお菓子や加工品、コーラなどユニークな商品も購入可能です。また、にんにくを通じた国際交流の場にもなっており、 毎年6月には収穫祭も開催され、県内外の観光客で賑わいます。
 
文章引用:2017年2月発行 東北経済産業局知的財産室編「きらり!TOHOKU 地域ブランドコレクション」