
宮城県
鳴子漆器
産 地

指定年月日
平成3年5月20日
歴史
今から約400年前の寛永年間(1624年~1643年)の創始と伝えられ、岩出山藩3代城主伊達弾正敏親が、塗師の村田卯兵衛と蒔絵師の菊田三蔵を京都に派遣し、修行させ、鳴子漆器の振興を図ったとされています。
安永2年(1773年)の「鳴子村風土記書出」において塗物、箸、楊枝などの産物の記載があり、鳴子の主要産物だったことがわかります。文化2年(1805年)の「漆出高記」には、漆の採取が行われていたことが記録されています。
特徴
鳴子漆器の特徴は、挽物木地の塗立て技術にあります。塗りは木目を生かした木地呂塗りやふき漆仕上げ、また、独特の墨流しの技法の竜文塗があり、しっとりした美しさがあります。さらに、中塗りを施した後、蒔絵による加飾をする場合もあります。
鳴子漆器は日用生活用品として使い良さ、丈夫さに人気があります。
産地PR・最近の取り組み、課題など
職人の技術の向上と販路拡大のため、毎年9月第1週の土日には、鳴子漆器展を開催しています。多数のご来場をお待ちしています。
また、JAPANブランド育成支援事業において、木地玩具(鳴子こけし)と鳴子漆器の融合による新しい取り組みを開始し、飽きが来なく長年愛せるような、オーソドックスであるが主張のある空間に溶け込んだ製品開発を目指し、日本の玩具としての新境地を開拓し、海外進出をも目指しています。
製法や工程について
製造工程
製造工程は、木地造り、下地造り、塗漆、加飾の4工程に大別されます。木地造りには焼き物、角物、曲げ物の3種類があり、漆本下地、さび下地、渋下地等により下地造りを施し、中塗をした後、花塗、ろいろ塗を行います。また、蒔絵による加飾をする場合もあります。


技術・技法
- 木地造りは、次のいずれかによること。
- 挽き物にあっては、ろくろ台及びろくろがんなを用いて成形すること。
- 「角物」にあっては、「挽き曲げ」、「留組み」又は「ほぞ組み」をすること。
- 曲げ物にあっては、「ころ」を用いる「曲げ加工」をすること。
- 下地造りは、次のいずれかによること。
- 木地呂塗にあっては、「漆本下地」又は「渋下地」によること。
- 「朱塗」、「溜塗」、「黒塗」又は「叢雲塗」にあっては「漆本下地」、「さび下地」、「蒔地下地」又は「渋下地」によること。
- 塗漆は、中塗をした後、「花塗」又は「ろいろ塗」によること。
- 加飾をする場合には、蒔絵によること。
原材料
- 漆は、天然漆とすること。
- 木地は、ケヤキ、トチ、ブナ、ホオ、カツラ、スギ、ヒノキ又はこれらと同等の材質を有する用材とすること。
産地組合の概要
- 組合名鳴子漆器協同組合
- 所在地 -
- TEL -
- FAX -
- ホームページ -
- 企業数 -
- 従事者数 -
- 年間生産額 -
- 伝統工芸士 -
- 主な製品 -